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ゲート部欠け及びボス湯回り不良の改善提案

湯回り
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(課題)ゲート部の欠けや割れの増加による歩留まり低下

裏側ボスにおける湯回り不良の改善提案

現在、対象製品において、ゲート付近を起点とする欠けや割れが多発しており、製品の歩留まりを著しく悪化させております。この欠け込みは製品の強度不足に直結する重大な不具合です。加えて、製品の機能上、重要となるボス側面においても湯回り不良が頻発し、形状が不完全な製品が多数発生している状況です。前回、お客様のご指示に基づき鋳造条件の調整による改善を試みましたが、不良発生率に大きな変化は見られませんでした。この結果から、問題の根本原因は鋳造条件ではなく、金型の設計そのものにある可能性が極めて高く、小手先の調整では品質の安定化は困難であると判断いたしました。

(提案内容)金型設計と溶湯温度の調整を実施

現状の課題を抜本的に解決するため、金型の改造を伴う対策をご提案いたしました。まず、欠け込みの直接的な原因となっている現在のゲートをゲートストップし、応力集中が起きにくい最適な位置へ変更することで、製品への負担を軽減し、ゲート部からの破損を解消します。次に、ボス周辺の安定した充填を実現するため、2つの対策を同時に実施します。一つはゲート上部にスパークデポを施し、溶湯の流れを阻害するバリの発生を防ぎ、ボス部へのスムーズな溶湯の流れを確保します。もう一つは、充填時に発生するガスや冷えた溶湯を排出するオーバーフローのゲート幅を拡大し、ガスや異物を効率的に金型外へ排出し、ボスの隅々まで高温の溶湯が行き渡るようにします。これらの金型改造に伴い、低速射出スピードを現行の0.18m/sから0.28m/sへ変更しています。

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