
(課題)ヒートクラックによる座面不良の発生と、型修正に伴う工数増大・寿命低下
ある部品の座面部において、金型のヒートクラックに起因する凸状の不良が発生しておりました。これまでは手作業の溶接による座面修正を行って対応をしていましたが、この方法では微細な形状変化や面粗度の差異といった品質のバラツキが生じる可能性がありました。また、頻繁な肉盛りや研磨による型修正を繰り返すことで、金型精度の維持がむずかしくなり金型寿命を縮めてしまう懸念や、突発的なメンテナンス工数が増大してしまうことが大きな課題となっていました。
(提案内容)加工代を設けた金型設計と機械加工の導入による、品質・金型寿命・安定供給の改善
お客様の金型更新のタイミングに合わせて、製品品質の安定化とトータルコストの低減を目的とし、現行の鋳放し形状から、後工程でのザグリ加工を前提とした形状への変更をご提案いたしました。
具体的には、鋳造時は座面部に加工代を持たせた形状とし、最終的な面精度を機械加工によって仕上げる方法への変更です。この工程改善により、以下の効果がありました。
品質の安定:ヒートクラックの影響を完全に排除し、機械加工により常に高精度な座面品質を確保し、品質の安定につなげることができます。
金型寿命の向上:座面部への負荷が軽減され、更新型の長寿命化とメンテナンス工数の削減に繋がります。
安定供給の維持:鋳造時に座面に多少の凸が発生しても機械加工で除去できるため、型修正のためのダイカストマシン停止を回避できます。これにより連続生産が可能になり、納期遅延リスクを最小限に抑えることができます。
軽量・薄肉ダイカスト開発センター.comを運営する帝産大鐘ダイカスト工業では、ダイカスト鋳造からバリ取り、機械加工、検査までを社内で一貫して対応できる体制を整えております。そのため、単なる鋳造の受託にとどまらず、後工程の機械加工までを見据えた最適な金型設計や工法転換をご提案し、全体の歩留まり向上とトータルコストの最適化に貢献いたします。品質や納期、コストの課題をお持ちの案件がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。