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アルミダイカストヒートシンクの基礎知識と設計・製造時のポイント

薄肉ダイカスト
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ヒートシンクの役割

ヒートシンクは、電子機器の高発熱部品(CPUやGPUなど)から熱を吸収し、周囲の空気に効率よく放熱することで、機器の最適な動作温度を維持し、性能低下や寿命短縮を防ぐ冷却部品です。現代の電子機器においては、過熱を防ぐ上で不可欠なコンポーネントと言えます。

ヒートシンクの放熱効果は、熱源から伝導した熱を空気中に逃がす面積に比例するため、いかに表面積を広く取るかが設計上非常に重要です。アルミニウム合金は、高い熱伝導率を持ちながらも銅に比べて安価で軽量であるため、ヒートシンクの主要な材料として使用されています。

ダイカストヒートシンクの設計・製造における4つポイント

 

1. 薄肉フィン成形を左右する「射出速度」の最適化

ヒートシンクのフィンは非常に薄いため、湯回り不良が起きやすい製品です。 そのため、金属の射出速度を極めて高い速度に設定する必要があります。そこで当社では、事前にCAE解析を行い、最適な射出速度と圧力を設定し、最新のダイカストマシンを用いて、金属が固まる瞬間のコンマ数秒を制御することで、複雑なフィン形状に成形しています。
>>射出速度の管理について詳しくはこちら

 

2. フィンの曲がり・変形を防ぐ「押し出しピン」の設計

製造工程において、薄いフィン部分は熱の影響で金型に吸着しやすく、離型時に引っ張られて曲がってしまうことがあります。 この対策として重要なのが、設計段階からの押し出しピンの配置の最適化です。製品に歪みを与えず、均等に金型から離型させるための配置を考慮することで、高い寸法精度と形状維持を両立させています。

 

3. CAE解析による金型方案の最適化

溶融金属の流動性を最適化するため、ゲート(湯口)位置やランナー形状の工夫が不可欠です。ランナーの断面積を徐々に減少させ、急激な方向転換を避ける設計にすることで、空気の巻き込みを抑えた高品質な鋳造が可能になります。
>>ダイカスト鋳造における適正な溶湯温度設定について詳しくはこちら

 

4. 「多数個取り」によるコストと生産性の向上

ヒートシンクのような小型~中型部品の場合、1回の鋳造で複数の製品を同時に成形する「多数個取り(例:4個取り)」が有効です。これにより、時間当たりの生産量を高め、1個あたりの製造単価を抑えることが可能になります。

 

アルミダイカストヒートシンクの利点

アルミニウムの持つ高い熱伝導率は、ヒートシンクの機能において重要な特性です。ダイカスト法は、この特性を活かし、ヒートシンクの性能向上と軽量化を両立させます。

アルミダイカストは、他の鋳造法と比較して薄肉な製品の成形に優れており、軽量化しやすい製法です。また薄肉化は、材料使用量の削減によるコストダウンだけでなく、熱伝達時間の短縮と表面積の拡大に繋がるため、冷却効率の向上に非常に効果的です。

また、ダイカストは設計の自由度が高く、フィンを多用した複雑な形状や、複雑な水路を設けたピン形状の水冷ヒートシンクなども一体成形できます。この設計自由度を活かして、高い放熱性を維持しつつ製品のコンパクト化・軽量化を実現することができます。

当社のヒートシンクの製造事例を紹介

当社はチルベント真空による真空ダイカスト法を用いて、ヒートシンクを製造しております。
入念な流動解析や、鋳造条件の調整、高速射出により複雑なヒートシンクでも、高精度で製造いたします。

自動車用ヒートシンク

こちらの製品は、自動車用ヒートシンクです。チルベント真空をもちいた真空ダイカスト法で製造いたしました。
ヒートシンクのフィンの部分は非常に薄いため、溶融金属の射出速度が非常に重要になります。射出速度が遅いと、金属が流れきる前に固まってしまうため不良の原因になってしまいます。そのため当社では、事前にCAE解析などを行い最適な速度を分析。最新のダイカストマシンで、製造を行っています。

>>詳細はこちら

自動車用ヒートシンク(ライト用)

こちらの製品は、自動車のライトに使用されるヒートシンクです。ヒートシンクは、電子機器などの発熱する部品から熱を効率的に回収し、加熱による性能低下や故障を防ぐ部品です。放熱性を高めるために、多くのフィンが付いているのが特徴です。
こちらの製品は、チルベント真空による真空ダイカスト法を用いて、4個どりで作成いたしました。多数個どりを行うと、コストが抑えられ時間当たりの生産量も増加させることが可能です。

>>詳細はこちら

ダイカストヒートシンクは当社にお任せください!

いかがでしたでしょうか。アルミダイカストのヒートシンクについて解説いたしました。

軽量・薄肉ダイカスト 開発センターを運営する、帝産大鐘ダイカスト工業株式会社は、超薄肉ダイカストを得意としております。当社の製造製品の中には肉厚0.3mmを実現した事例もございます。

超薄肉ダイカストはこれまで1千万台を超える自動車、2輪部品の製造実績と培ってきた方案設計ノウハウを活用出来る当社だからこそ成せる業です。

ヒートシンクにおいて薄肉化は非常に重要です。試作品や小ロット品に関しても、1ロット50台より承ります。ダイカストのヒートシンクに関してお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

>>お問い合わせはこちら

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